現代語訳 福翁自伝(福翁自伝)を読んで

著者は福沢諭吉、編訳者は斎藤孝。以前に斎藤孝の本で、福翁自伝を読まなきゃ人生にとって大きな損、と書かれていたことから本屋で注文して購入しやっと今日読み終えました。

前半は勉強していることの自慢話のような気がして、読書にも気が進まなかったのですが、初めてアメリカに渡った時日本人はみな日本刀を指して草履をはいているが、案内されたのは絨毯の敷き詰めたホテル。アメリカ人が工場を案内したとき、「「これはテレグラフだ」「これはガルヴァニアの力で、こういうことをしているのだ」また砂糖の製造所があって、大きな釜を真空にして沸騰を早めることをやっている。」こっちは日本にいるうちに数年の間そんなことばかり調べていたのだから、驚くに足らない。」と学んで来た知識が、身なりとは別に本人の自信となっていることが、面白かったです。時代錯誤の中で、引けを取らない知識、学ぶことは国境を越える。なんて、日本人として誇りに思えた瞬間でした。

あと、下戸は酒屋に入らず、上戸は餅屋に近づかない。というところも面白かったかな。

「振り返ってみれば六十何年、人生過去を想えばぼんやりとして夢の如し、とは毎日聞くところではあるが、私の夢はとても変化の多いにぎやかな夢でした。」人生を夢に例えて「人生愉快なことばかり」、と見出しを付けてあります。どんなことも愉快にとらえることが出来る心持でいたいと思いました。

また、本を読むことで東洋と西洋の文明を学んだ偉人から、話を聞けたような気になって、心が休まります。時間があれば是非、読んでみてください。前半は詰まらないかも(笑)

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2021.1.20 すいか