現代語訳「論語と算盤(そろばん)」を読んで 

渋沢栄一の口述をまとめた本でした。渋沢栄一が関わった会社は数多くあります。日本の士農工商の時代と学問に触れ、商業人まで学びはなかった為、私利私欲を求める商業人が育ってしまったと述べています。孔子のことについて書いた「論語」(道徳心)とそろばんは不釣り合いでかけ離れたものであるが、それを一致させることを望んだため数々の会社を発展させることが出来たのではないかと思います。

 

徳川家康の遺訓の一つ。

「「人の一生は、重い荷物を背負って、遠い道のりを歩んでいくようなもの、急いではならない。不自由なものが当たり前だと思っていれば、足りないことなどない。心に欲望が芽ばえたなら、自分が苦しんでいた時を思い出すことだ。耐え忍ぶことこそ、無事に長らえるための基本、怒りは自分にとって敵だと思わなければならない。勝つことばかり知っていて、うまく負けることを知らなければ、そのマイナス面はやがて自分の身に及ぶ。自分を責めて、他人を責めるな。足りない方が、やりすぎよりはまだましなのだ。」」つらいことがあった時、覚えておきたい一文でした。

 

またまた考えさせられたこと。

日本経済、お金の流れ、人々の生活の豊かさ、社会貢献。

会社、家庭、個人。収入に応じた支出(経済の発展)。年代別による価値観の変化とお金の使い道。凄いことはできなくても、できる範囲で誰かのために。

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2021.6.23 すいか

「密やかな結晶」を読んで 

2020ブッカー国際賞、最終候補6作に入った作家・小川洋子さんの作品と紹介された新聞の記事を見たきっかけで読みました。

この世に存在する物が次々に消滅していき人々の記憶からなくなっていく物語です。鳥、バラ、小説など。消滅したものを覚えている人は、記憶狩りといって秘密警察に連行されていきます。記憶を残しているものは、ひっそりと身を隠し生活しています。

主人公の母親も記憶を無くさなかったため連行されました。母親は消滅したものを地下室に隠し、大事に取っておきました。「消滅したものが目の前にあると、ひどく心がざわつくの。静かな沼に突然、何かとげとげした固いものが投げ込まれたような感じなの。さざなみが立って、底の方で渦が巻いて、泥がわき上がってくるの。だからみんな仕方なく、消滅したものを燃やしたり、川へ流したり、土へ埋めたりして、できるだけ自分から遠ざけようとするのよ」消滅したものを処分することで記憶を無くしていきます。消滅することを受け入れてきた主人公も、さすがに小説家であるにも関わらず、小説が消滅したときには絶望します。「いや、大丈夫さ。消滅のたびに記憶は消えていくものだと思っているかもしれないけど、本当はそうじゃないんだ。ただ、光の届かない水底を漂っているだけなんだ。だから、思い切って手を深く沈めれば、きっと何かが触れるはずだよ。それを光の当たる場所まですくい上げるんだ。」この言葉で慰められます。記憶を無くす。思い出せない。年を重ねるとそういうものだと思います。光の届かない水底を漂っている。そこに手を深く沈めすくい上げる。思わず断捨離が頭をよぎりました。必要なものだけを残していくものとは違い、懐かしいもの、思い入れのあるものを大事に取っておくのです。タイムリーなことに休日に博物館へも足を運ぶことがあり、はたまた、消滅のことが頭をよぎりました。もし消滅が現実に行われていたら博物館の展示品は消滅にあっています。古いものは何でも躊躇なくゴミ箱に捨てていた私が、すこし考えさせられた小説でした。

 

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2021.4.20 すいか

 

 

 

 

 

 

 

 

バラバ

b、

幸福論「しくじり」の哲学を読んで

作者はあっちゃんこと中田敦彦

受験勉強にせよ、何にせよ結果がすべてと思い努力することが、そのプロセスの深さを物語る。そう自分に言い聞かせて努力していた私に、結果がすべてではないと言い切った見出しに惹かれ、この本を手にしました。

前回読んだ福沢諭吉も「自ら誇りをもって『いやしくも卑劣なことはできない。不品行なことはできない。不仁不義不忠不孝、そんな浅ましいことは、誰に頼まれても、何事に切迫してもできない』と、自分自身を高尚にし、、」と土台を定めており、あっちゃんも「大事なのは、自分のスタンスを明確にすることだろう。自分の価値観に基づいて時間を使っていくということだ。」と述べ、共通点を感じ作者に対して信頼感が生まれました。

購入したきっかけの課題の回答は、結果が出せたときその後祭りの後の喪失感に似た寂しさとむなしさが残り、後から思えば成功させるために努力したプロセスのほうが充実した幸福感に満たされていたのではないか。ということでした。しかし、それは結果が出な時の話、努力している過程ではやっぱりいい結果が出せることを信じ、まい進していくことが大切だと思います。

はたまた、印象に残ったこと。それはインプットとアウトプット。

何かを発信する場合、インプットも必要だということを知ってほしい。そう思います。あっちゃんは、YouTubeで発信するためにインプットとしてたくさんの本を読んでいます。それがコミュニケーションのツールとなればなぁと思いました。共通の話題、共感したこと、違う意見、お互いを認めあう心。

もう一つ、就活生に送りたい箇所。それは

「アドリブは準備の果てにある。『自分の瞬発力と人間力、つまりはアドリブで勝負!』準備不足を棚に上げて、その場のノリと雰囲気を大切にしたいというのは、言い訳にすらならない。」相手企業の情報は熟知したうえで、面接の練習には気を抜かず、がんばってもらいたいなぁ。

私にしては、結構読みやすく早く読めました。興味のある方は是非、読んでみてください。

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2021.2.7 すいか

 

現代語訳 福翁自伝(福翁自伝)を読んで

著者は福沢諭吉、編訳者は斎藤孝。以前に斎藤孝の本で、福翁自伝を読まなきゃ人生にとって大きな損、と書かれていたことから本屋で注文して購入しやっと今日読み終えました。

前半は勉強していることの自慢話のような気がして、読書にも気が進まなかったのですが、初めてアメリカに渡った時日本人はみな日本刀を指して草履をはいているが、案内されたのは絨毯の敷き詰めたホテル。アメリカ人が工場を案内したとき、「「これはテレグラフだ」「これはガルヴァニアの力で、こういうことをしているのだ」また砂糖の製造所があって、大きな釜を真空にして沸騰を早めることをやっている。」こっちは日本にいるうちに数年の間そんなことばかり調べていたのだから、驚くに足らない。」と学んで来た知識が、身なりとは別に本人の自信となっていることが、面白かったです。時代錯誤の中で、引けを取らない知識、学ぶことは国境を越える。なんて、日本人として誇りに思えた瞬間でした。

あと、下戸は酒屋に入らず、上戸は餅屋に近づかない。というところも面白かったかな。

「振り返ってみれば六十何年、人生過去を想えばぼんやりとして夢の如し、とは毎日聞くところではあるが、私の夢はとても変化の多いにぎやかな夢でした。」人生を夢に例えて「人生愉快なことばかり」、と見出しを付けてあります。どんなことも愉快にとらえることが出来る心持でいたいと思いました。

また、本を読むことで東洋と西洋の文明を学んだ偉人から、話を聞けたような気になって、心が休まります。時間があれば是非、読んでみてください。前半は詰まらないかも(笑)

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2021.1.20 すいか

 

suikaちゃんの日記

初めまして、すいかちゃんです。

読書が好きですが、本を読むのが遅く何年もかかって一冊を読み終えます。

ただ、読むのが遅いせいか、一言ひとことが印象に残り心に刻まれます。

心がほんわかしたり、これは違うんじゃないとか思ったり、

これは誰かに伝えなきゃと思ったり、、、、

たわいのないつぶやきを、一読ください。